<おんだ祭台詞>
当年のしかんを申せば平成19年丁亥の年月のならびは十二ケ月日の御数は三百六十五ケ日中にも吉日吉時を以て正月十八日に三社大明神の御前にて御田植仕候。
<鍬初之事>
えんやっと打越して候えば 餅ごわいの香がほっとした
三社大明神の御御供に参らせ候て猶残候
所は日本国大明神 小神の御御供に参らせ候て猶残候
所をば氏子達に耕らわせて猶残候
所をば戌亥の角に宝の山ともたとえたり
えんやっと打越して候えば 古酒の香がふうとした
三社大明神の御神酒に参らせ候て猶残候
所をば日本国大明神 小神の御神酒に参らせ候て猶残候
所をば氏子達に能らわせて猶残候
所をば戌亥の角に酒の泉ともたとえたり
えんやっと打越して候えば あやにしきよふらんの香がはっとした
三社大明神の御戸帳に参らせ候て猶残候
所をばおんぼうたちのけさのしき衣がいに参らせ候て猶残候
所をば戌亥の角に宝山とも納めたり
<掛初之事>
福太郎も徳太郎も牛を引きだせかけぞめするぞ
させいさせいかいにこうたる牛なれば 月に六才雨を雨をと申す
<苗代角打之事>
一の国からこんだ打つ おのこが打ちやはじめよし 所よしよぅし 「囃子:よしよぅし 所よしよぅし」
<苗代しめる事>
吉事はこの当所へしっとしっとしっと 悪い事は西の海へずう
<水入る事>
福徳えほうの方よりすみにすんだる水をくわくわくわ
<水戸祭之事>
まちに万束せまちに千束きにまとう みにふとうおふねおふねあさあさと
寸の稲つぼ尺のほうたれ枡付はあらもと しらず壱斗弐井 「囃子:ここちょうし」
<福の種を蒔事>
まこよまこよ 福の種をまこよ
おかたたちの肩えは かたびら餅の
種をまこよまこよ
わらべたちの肩えは きさだ餅の 種をまこまこよ
ことのばらの肩えは こやなごの種をまこよまこよ
おんぼうたちの肩えは けさなごの種をまこよまこよ 「囃子:まこよまこよ 福の種をまこよ」
<一番子の間に苧つむぐ事>
吉事は此当所へくるりくるりくるり 悪い事は西の海へずうぼうぼうぼう
<二番子の間に春田打事>
春鍬やそよんな 「囃子:打出の小槌」
<三番子の間にくだまき鳥追事>
吉事は此当所へくるりくるりくるり 悪い事は西の海へずうぼうぼうぼう
<苗取之事>
若い初乙女をしともみもんだれば 実は立ったら竹になる四石蒔いた苗を 「囃子:いっとろぞ四石蒔いた苗を」
<御田植之事>
初乙女が苗と笠を持ち換え一周左回りしながら謡う
若い初乙女をしともみもんだれば 実は立ったら竹になる今年の稲は 「囃子:稲三輪米八石」
<追苗取之事>
若い五月女の若苗取るやこの女の手は 「囃子:取る手もいくえ 取らん手もいくえ」
奥の白石はつばくろがすくんだる今年の稲は 「囃子:七輪に八升付八輪に九升」
京から下る伏黒の稲は 「囃子:かうではいろとなる いろいろとなる」
吉野山の桜は 「囃子:八重のこまの桜よ」
天野寺の桜は 「囃子:八重のこまの桜よ」
奈良の京の桜は 「囃子:八重のこまの桜よ」
此の当所の桜は 「囃子:八重のこまの桜よ」
池の尻のしょうぶを一引ひいたれば 「囃子:根も白し葉も白し風が吹けばさざんだ」
池の尻のこも草を一引ひいたれば 「囃子:根も白し葉も白し風が吹けばさざんだ」
とび草の花を手にちょいとつみいれて ゴマの葉にざらざら
|