環濠集落が残されている大和郡山市番条町では毎年4月21日にお大師さんの木像がご開帳されます。四国八十八カ所に相当する厨子を、各家門前に花を飾り子餅を供えます。厨子内扉には八十八の寺名とご詠歌が朱書きされています。朝から夕刻まで出されており、集落をぐるりと歩き一日で大願成就することができます。由来書によると、文政13年(1830年)にコレラが流行した際、人々が申し合わせて弘法大師を信仰することになり、四国八十八カ所を巡拝された。お寺で本尊をもらって帰り、信仰し始めたのが始まりで、言い伝えでは、ある家が牛車に荷物を積み、引越しようとすると橋のたもとで牛が動かなくなったので、お大師さんの厨子を降ろすと牛が歩き始めた。それ以来、集落を離れるときは親戚や阿弥陀院に預けることになったと。(H17.
4.21撮影) |