奈良市漢口町の漢国(かんごう)神社ではゆりの花をお供えする鎮華三枝祭が行なわれます。当日は、巧みの技を披露する清和四條流の式庖丁が奉納されます。式庖丁は、古くから宮中で正月を祝って行われた儀式のひとつで、現代までに各流派が伝わっています。
白布に被われた俎板は神仏が宿り食物を加護するとされており、清めの五色のひねりが置かれます。赤
(あずき)、白(お米)、青(青豆)、黒(黒豆)、真ん中に黄(粟)は五穀豊穣を祈願するものです。また、四方に置かれたものは四神を意味するともいわれます。手は一切触れずに、真魚箸(まなばし)と庖丁を巧みに使い、決められた作法に従い鮮やかな庖丁裁きで魚を切り盛り、最期にゆりの花を添えます。十字に構えて組むのは邪念を払う意味があります。(H17.6.17撮影)
漢国神社 「式庖丁拝礼」
【漢国神社 「式庖丁拝礼」】
漢国神社 「五色のヒネリ」
【漢国神社 「五色ヒネリ」】
古代の日本人は「千字文」という中国の本を通して漢字を学び、識字や書の手本として「千字文」は重宝されたそうで、本の書き出しにあるのが、「天地玄黄」という詩句は、「天は玄(黒)で、大地は黄土に覆われた黄色」を意味するそうです。明日香の古墳石室に彩色されたものが発見され、東は青龍で春、南は朱雀で夏、西は白虎で秋、北は玄武で冬。四季と方角を色で象徴するもので、青春や白秋などの言葉はこれに由来するという。そして、大地の黄色が最上の位の色とされ、皇帝の服も黄色だったという。式庖丁の俎板の配置はその象徴を現し、ひねりは北の黒、西の白、東の青、南の朱、大地の黄と取り出していきます。
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