稲刈りが終わって新米を収穫したら子どもが楽しみにしていたイノコ行事。少子化などさまざまな理由でほとんどの地域から消えてしまった。高取町の佐田では現在も行われている貴重な行事。本来は小学生1年生から6年生までの男児によって行われていたが、人数が極少になってきて女児の参加や幼稚園児以下の年齢まで下げて参加を認め続けている。日が暮れるころ公民館の広場にやってきた子どもたち6人。手には新米藁(モチワラ)で作った「デンダラモチ(デンダワラモチとも)」を持っている。地区の長老らに作ってもらったという。現代社会では安全重視。幼児にはお母さんが付き添っている。イノコ行事は「いのこの ばんに もちせん いえは はしの いえたてて うまのくそで かべぬって ここの よめはん いつもらう しょうがつ みっかの あさもらう いわし さんびき さけ ごんごう さいらの わたで いおうてやれ ドンブラコ ドンブラコ もひとつ おまけに ドンブラコ おーこまはん ねーてんのけ おきてんのけ ねてても おきてても どんないわ しんまい わらで おうてやれ ドンブラコ ドンブラコ もひとつ おまけに ドンブラコ」の台詞を囃子ながらデンデラモチを地面をぶつけるように叩く。「イノコの晩に来ましたでー」と呼んで地区28軒を一軒、一軒ずつ巡る。お家の人が玄関口に出てきたら始める「イノコ」。新米藁をぶんぶん叩きつける。何軒か廻っていくと藁もヨレヨレ。こんなんじゃいやじゃーと泣き出す年少さん。年長の男児は慣れたもので台詞が板に付いている。「もひとつ おまけに ドンブラコ」で終えると家人がお菓子などをあげる。お土産袋は手に抱えきれないほどいっぱいになってくる。以前は玄関内にまで入ってした「イノコ」。藁が飛び散りたいへんなんよといって道端でするようになった。地区を周回して最後は区長の家で納め「イノコ」。「デンダラモチ」を回収してとんどなどで処分するという。いただきもののお菓子は公民館できっちり分けて分配。男児が20人もいた30年前の時代、ガキ大将が仕切っていたのであろうが現在は親が面倒をみている。昔は9日やったがいつから8日になったんやろと長老はいう。(H20.12. 8撮影)
佐田 「付添イノコ周回」
【佐田 「付添イノコ周回」】
佐田 「もひとつ おまけに ドンブラコ」
【佐田 「もひとつ おまけに ドンブラコ」】
 
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